【考察記事】セクターETFの直近5年間の株価推移と所感

 こんにちは、タニーです。

 今週の決算はあまり注目している企業がないということでセクターETF(業種別のETF)を分析したいと思います。セクターETFの値動きを分析することでどの業種・分野が好まれているのか、これからどのセクターが伸びる可能性があるのかを考えたいと思います。

セクター別パフォーマンス

それではまず、各セクターの株価推移を見ていきましょう。

〇トータルパフォーマンス(2016/6~2021/6)

・VTI(米国市場全体)   +103%

・一般消費財、サービス +35%

・生活必需品 +146%

・エネルギー -22%

・金融 +93%

・ヘルスケア +82%

・資本財、サービス +89%

・情報技術 +240%

・素材 +83%

・通信サービス +51%

・公共事業 +30%

 ※青色→VTIをアウトパフォーム

  赤色→VTIをアンダーパフォーム

 各セクターの株価推移を見ると、VTIをアウトパフォームしたセクターは生活必需品情報技術の2セクターのみという結果となりました。特に情報技術セクターのパフォーマンスは著しく、Apple・Microsoftなどの巨大テック企業が株価を牽引しました。それに対し、エネルギーセクターは唯一2016年から5年間で株価を下げる結果となりました。コロナショック前の株価推移自体芳しくなく、コロナショックの大打撃で暴落したのち株価を戻しきれずにいます。

それでは各セクターを見ていきます。また、それぞれについての個人的な所感も書いていきます。

一般消費財・サービス(VDC) +35%

13weekごとの騰落率

●構成銘柄

P&G、コカ・コーラ、ペプシコ、ウォルマートコストコ、etc

 5年間のトータルパフォーマンスは+35%とイマイチな結果となりました。これは構成銘柄が高配当な銘柄が多いためであると考えられます。配当利回りは2%近くと高いため、実質的なパフォーマンスはもう少し高くなります。大きな利益は期待できないものの、高配当に裏付けされた安定した株価推移と配当金があるため、安定した運用と配当金目当ての方は考えてもいいかもしれません。

生活必需品(VCR) +146%

●構成銘柄

Amazon、テスラ、ホームデポ、マクドナルド、ナイキ、etc

 5年間のトータルパフォーマンスは+146%と著しい結果を残しました。特にコロナ後の株価の伸びがすさまじく、おそらくテスラの驚異的なパフォーマンスによるものと思われます。四半期ごとの騰落率を見ても下落した期間が少ないことが分かります。生活必需品は不景気による耐性もあるため、セクターETFに投資するのは悪くない選択かもしれません。しかし、Amazon、テスラの構成比率が高い点には注意が必要です。

エネルギー(VDE) -22%

●構成銘柄

エクソンモービル、シェブロン、コノコフィリップ、etc

 5年間のトータルパフォーマンスは‐22%と残念な結果となりました。構成銘柄の多くが石油関連企業であり、世界のESGの流れの逆風を受け株価は残念なことになっています。また、コロナショックによる経済活動の停止で暴落しましたが、2021年はセクターローションや経済復活の兆しにより大きく戻しています(それでもコロナショック前の水準以下)。今後も風力や太陽光などの自然エネルギーへのシフトが行われていく流れが続くため、厳しい戦いが続きそうです。

金融(VFH) +93%

●構成銘柄

JPモルガン、バークシャー、BoA、ウェルズファーゴ、etc

 5年間のトータルパフォーマンスは+93%とまずまずの結果となりました。コロナショック後の戻りが鈍かったものの、2020年終盤からの追い上げがすさまじく、Twitterでも金融3倍ブルETFのFASが話題となっています。(話題になりだしたからこれから伸びないんじゃないかと思ったり…)

 金利がこれから上昇することも期待されるため、金融ETFも伸びる余地がまだまだあるんじゃないかと思ったりもします。しかし、スクエアが銀行の様な事業を始めたりする中で、金融のあり方がこれから変わっていくんじゃないかと考えています。それが既存の金融が変化するのか、はたまた新しい企業が変革をもたらすのかは分かりませんが、大きな変化はあると思っています。

ヘルスケア(VHT) +82%

●構成銘柄

J&J、ユナイテッドヘルス、ファイザー、アボット、etc

 5年間のトータルパフォーマンスは+82%とまずまずの結果となりました。四半期ごとの騰落率を見ても下落した期間が少ないことが分かります。ヘルスケアセクターは暴落耐性もあると言われており、安定したパフォーマンスが期待できます。セクター投資をするならヘルスケアはありなんじゃないかなぁと思えるセクターです。

資本財・サービス(VIS) +89%

●構成銘柄

ハネウェル、ユニオンパシフィック、ボーイング、キャタピラー、etc

 5年間のトータルパフォーマンスは+89%と良い結果となりました。四半期ごとの騰落率を見ても下落した期間が少ないことが分かります。バイデン政権下でのインフラ投資などによる堅調な成長を見せてくれることを期待しています。

情報技術(VGT) +240%

●構成銘柄

アップル、マイクロソフト、エヌビディア、ビザ、ペイパル、etc

 5年間のトータルパフォーマンスは+240%と驚愕の結果を記録しました。四半期での騰落率もマイナスになったのは1回のみとなりました。株価自体は一部の大型テック企業がけん引したものの、テクノロジーの発展は世界的に大きく進みました。コロナ渦においてリモートワークやEコマースなど技術が加速度的に発展しましたが、数年先の成長を先食いしているため今後の株価が軟調になるのではないかと言われたりもしています。しかし、テクノロジーの発展はまだまだこれからも伸びていくと信じていますし確信しています。そのため、短期的には軟調になる期間もあるかもしれませんが、長期的には情報技術の発展・成長は揺るぎないものであると信じています。

素材(VAW) +83%

●構成銘柄

リンデグループ、エコラボ、シャーウィン・ウイリアムズ、etc

 5年間のトータルパフォーマンスは+83%とまずまずの結果となりました。コロナウイルスによるパンデミックで世界の物流網が混乱し、コモディティ価格が上昇しています。話によると木材不足により木材の価格がコロナ前の数倍に膨れ上がっているとかどうとか…そのため、素材ETFのVAWは大きく値上がりしています。サプライチェーンはその名の通り物流が鎖のようにつながっており、一つの遅れが全体に波及します。そのため、ワクチン接種により先進国の経済が正常化しても途上国の状況が戻らないとコモディティ価格は戻ってこないと考えられます。これらの理由から、素材ETFであるVAWはまだ伸びしろがあるのではないかと思っています。

通信サービス(VOX) +51%

●構成銘柄

Facebook、Google、ディズニー、AT&T、コムキャスト、Netflix、etc

 5年間のトータルパフォーマンスは+51%とボチボチの結果となりました。Facebook、Google、Netflixなどが株価をけん引したものの全体としては物足りない結果となりました。通信事業は5Gの普及などのポジティブな要因などがあるため期待できる部分はあるかもしれません。個人的にはそんなに興味のない分野です。

公益事業(VPU) +30%

●構成銘柄

ネクステラエナジー、ドミニオンエナジー、デュークエナジー、etc

 5年間のトータルパフォーマンスは+30%とイマイチな結果となりました。構成銘柄の多くは電力、水道ガスなどの公共事業を提供しています。そのため、爆発的な株価の上昇は期待できないかもしれません(個別での銘柄ならあり得る)。

まとめ

 各セクターを見ていきましたが、いかがだったでしょうか。個人的にセクターとしてアリかな?と思ったのは生活必需品、ヘルスケア、資本財・サービス、情報技術の4つです。個別株投資をしていたとしても、その銘柄の属するセクターに資金が入ってきているのか、伸びているのかを確認するためにセクターETFの動向を追うのは良いかもしれません。

 今回の記事が少しでも皆さんのお役に立てれば幸いです。それでは

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