【決算発表】ディズニー(Walt Disney)2021年第3Q [DIS]

決算まとめ

事業内容

 ウォルト・ディズニー(Walt Disney)は「夢の国」ディズニーランドを運営しており、知らない人はいないほど世界的に超有名な企業です。ミッキーマウスを始め、魅力的なファンシーなキャラクター、コンテンツを提供しおり、スパイダーマンやアイアンマンなどのマーベルシリーズもディズニーが提供しています。

 ディズニーはテーマパーク事業だけではなく、リゾートホテルやクルーズ事業・映画・グッズ販売も行っています。また、動画配信サービスにも注力しており、Disney+はディズニーの成長ドライバーとなっております。2021年4月現在では有料会員数が1億人を突破し、事業の柱の1つになっています。

 動画配信サービスはAmazon Prime、Netflix、(Roku)などの競合の決算まとめもご覧ください。

決算まとめ

 それでは今回の決算を見ていきましょう。

●2021年Q3

 売上高 $17.02B(予想$16.76B)

 EPS 0.80$(予想0.55$)

 Disney+会員数 116.0M人(114.5M人)

  前期からの増加数(+1240万人)

・ESPN+会員数 1490万人

●2021年通期ガイダンス

・なし

 売上高は予想$16.76Bに対し$17.02B(前年同期比+45%)、EPSは予想0.55$に対し0.80$と売上高、EPS共にはコンセンサス予想を大きく上回りました。また、Disney+会員数は前期から1240万人増の1億1600万人に増加し、コンセンサス予想の1億1450万人を大きく上回りました。ロク(Roku)の前期比+150万人、ネットフリックス(Netflix)の+155万人と比較するとDisney+の会員数が大きく増加していることが分かります。また、ESPN+の会員数は前期から110万人増加し1490万人となりました。

 2021年通期のガイダンスは発表されませんでした。

 ディズニーは新型コロナの感染拡大によりテーマパーク・リゾート・クルーズ事業、映画事業などに大きくダメージを受けています。しかし、ワクチン接種などにより少しずつ経済の回復の兆しが見えてきており、今期ではようやくテーマパーク事業が黒字回復することができています。まだまだ完全回復には程遠い状態ですが、これからどんどん回復していくことが期待できます。

 この決算を受け、ディズニーの株価はアフターマーケットで+5%となっています。

業績

 それでは業績について詳しく見ていきましょう。

売上高

 上のグラフは「売上高の推移」になります。

●パーク、エクスペリエンス、プロダクツ事業

・テーマパーク

・リゾートホテル、クルーズ

・グッズ                 etc

●メディア、エンタメ事業

・Disney+、EPSN、Huluなどの動画配信サービス

・ケーブルテレビ

・コンテンツ、ライセンス販売      etc

 2021年Q3では売上高全体は170.2億$(前年同期比+45%)となり、メディア・エンタメ事業の売上高は126.8億$(前年同期比+18%)パーク・エクスペリエンス・プロダクツ事業の売上高は43.4億$(前年同期比+308%)となりました。2020年Q3はコロナによる打撃が一番大きかった時期なので、前年同期比は大きくプラスになっています。

 メディア・エンタメ事業の売上高全体の推移としては横ばいになっていますが、その内訳は大きく変化しています。

 2018年ではケーブルテレビ事業とコンテンツ/ライセンス事業が大きな割合を占めていました。しかし、ケーブルテレビなどの従来のスタイルからストリーミング配信サービスに移行する’’コードカッティング’’が進んでいる影響により、ケーブルテレビ事業が低迷しています。また、コロナによる影響を受けコンテンツ/ライセンス事業も減収しています。

 それに対し、2019年にリリースした動画配信サービスDisney+(+Hulu、ESPN)が大きく成長しています。そのため現在では、動画配信サービスがメディアエンターテインメント事業の30%近くを占めています。コロナによってテーマパークが完全回復していない今、この動画配信サービスの成長がDisneyの成長を支えています。

 パーク・エクスペリエンス・プロダクツ事業は新型コロナの蔓延によるロックダウン、外出自粛の影響により、2020年Q2後半からテーマパーク、リゾート、クルーズが閉鎖または能力が大幅に低下した状態での稼働となっています。そのため、2020年Q3からの売上高が大きく減少しています。しかし、アメリカではワクチン接種が進んでいるため、先日5月頭に約1年ぶりにカルフォルニア州にあるディズニーランドが再開されました(人数制限あり)。2021年Q3のパークの稼働状況は以下の通りです。開園日数、動員数共に完全回復とまではいきませんが少しずつ回復していることが分かります。

・ディズニーワールドリゾート 2020年Q3:全日閉園   → 2021年Q3:全日開園

・上海ディズニー       2020年Q3:48日間開園 → 2021年Q3:全日開園

・香港ディズニー       2020年Q3:10日間開園 → 2021年Q3:72日間開園

・ディズニーランドリゾート  2020年Q3: 全日閉園  → 2021年Q3:65日間開園

・ディズニーランドパリ    2020年Q3: 全日閉園   → 2021年Q3:19日間開園

 パークエクスペリエンス事業の営業利益はコロナによる打撃を乗り越え、国内での営業利益が黒字に回復することができました。海外ではまだまだ赤字の状態なので、今後の回復に期待です。

動画サービス会員数

 上のグラフは「四半期ごとの動画配信サービスの有料会員数推移」になります。

 2019年11月にスタートしたDisney+の有料会員数はコロナの恩恵を受け爆発的に伸びており、リリースから約1年半で1億人を突破しました。今期の会員増加数は+1240万人となり、前期の+870万人より多く会員増加数が再加速していることが分かります。また、ライバルであるNetflixの会員増加数が+155万人であることを考えると、会員数を加味しても素晴らしい数字だと思います。

また、ESPNが前期比+110万人、Huluが+120万人となっており、Disney+と比較すると増加数は少ないものの順調に会員数を伸ばしています。

動画サービスのARPU

 上のグラフは「ARPU(1ユーザー当たりの収入)の推移」になります。

 Hulu(Live TV+SVOD)のARPUは少しずつ増加しており、ARPUが約80$と高い収入を得ています。これは価格の上昇、広告収入の増加、機能の追加によるものです。ESPN+、Hulu(SVOD only)のARPUは大きな増減もなく推移しています。Disney+のARPUは少しずつ低下していることが分かります。これはアジア(インド、インドネシア、タイ)で Disney + Hotstar という既存のHotstarサービスの転換による会員が増えていることが原因です。Disney + HotstarのARPUは他の市場でのARPUより大幅に低いため会員数の増加により全体のARPUを押し下げています。

株価

●2021/8/13現在

 ・株価    179.29$

 ・時価総額 $325.76B

 ・PER    56倍 (今期EPS=0.80$で計算) 

 ディズニー(Disney)の株価はコロナショックで高値から半値近くの80$まで下落し、その後Disney+などの貢献もあり2021年3月に最高値の200$を記録しました。そこから少しずつ下落し、現在は最高値から-10%の179$(コロナ前の+15%)で取引されています。また、今回の決算を受けてアフターマーケットでは+5%の189$で取引されています。Disney+の会員増加数の伸びや国内パーク事業の黒字回復などが好感され株価は上昇しました。個人的には現時点では190$で割高とも割安とも思いません。現在デルタ株やラムダ株の感染拡大の懸念があり、株価が下がる可能性もあります。それを踏まえて長期的な目で保有するなら買っても悪くはない水準かなと思います。

 以前から現在の株価水準(170$台)は割安だと言ってきており、実際に買い増しを行ってきました。買い増しに買い増しを重ねて現在PFの10%近くを占めており保有額は3番目に多くなっています。正直予想よりDisney+の会員数の伸びやパーク事業の回復が早く驚いていますが、完全回復までにはまだまだ時間がかかるので長い目で保有していきたいと思います。

まとめ

・2021年Q1の決算は売上高、EPS共にOK

・Disney+の会員増加数OK(Netflixと比較しても◎)

国内パーク事業がようやく黒字回復

・デルタ株、ラムダ株の今後への影響は…?

参考資料

https://thewaltdisneycompany.com/app/uploads/2021/08/q3-fy21-earnings.pdf

Walt Disney Co (Form: 10-Q, Received: 08/12/2021 17:03:08)

https://thewaltdisneycompany.com/app/uploads/2021/08/reconciliation_q3_fy21.pdf

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