【SHOP】2021年度第1Q決算発表 ショッピファイ(Shopify)

決算まとめ

ショッピファイ(Shopify)とは?

 ショッピファイはオンラインストアサイトを作成するECプラットフォームを運営してる企業です。

ショッピファイを使えば誰でも簡単にオンラインストアを作成することができ、コロナ渦におけるネットショッピング需要の高まりにより急激に成長しています。日本ではCMでよく見るBASEという企業が同様のオンラインストアプラットフォームを展開しています。

 Shopifyの公式サイトは以下のURLになります。

ビジネスを開始し、成長させて、拡大する - Shopify
オンラインビジネスや小売ビジネスを自分の思い通りに構築できます。どこでも販売でき、いつでもサポートが受けられます。初日でも1,000日目でも、Shopifyがすべてをカバーします。無料トライアルを今すぐ始めましょう。

 TwitterやInstagram、Pinterest、FacebookなどのSNSと連携を取り、どんどん事業領域を広げ現在まで持続的に高成長を維持しています。

 Eコマースの成長性を確認するためにも競合やそのほかのEC関連企業の業績を確認する必要があります。

 ↓下記のEコマース関連企業の決算まとめ記事をご覧ください。

決算まとめ

 それでは今回の決算を見ていきましょう。

●2021年Q1

 売上高 9.9億$(予想8.7億$)

  前年同期比 +110%

 EPS 2.01$(予想0.73$)

●2021年通期ガイダンス

× 人々のオフラインでの支出回帰により2020年の売上成長を下回る予想

  (2020年以前の売上成長と比較すると上回る)

  事業拡大のための投資により営業利益は2020年通期を下回る

 売上高は予想8.7億$に対し9.9億$、EPSは予想0.73$に対し2.01$とコンセンサス予想を大きく上回りました。売上高の増加は単純な成長だけではなく、アメリカでの給付金により消費者の購買意欲が上昇したことも影響していると考えられます。

 2021年通期ガイダンスは旅行や外での買い物などのオフラインの支出が増加することが予測されるため、2020年の売上高成長を下回る予定となっています。また、事業拡大のための投資を計画しており、営業利益は2020年を下回る水準になる予想です。これは将来への投資であり、まだまだ成長局面であるShopifyにおいてはネガティブなものではないと思います。

 この結果を受け、決算発表後の株価は+10%以上上昇しています。通常Q1は季節性によりQ4より売上高が減少する傾向にあります(Q4はクリスマスなどにより売上高が大きく上昇するため)。しかし、今回の決算では2020年Q4を上回る売上高増加とEPSの爆増したため、株価が大きく反応したと思われます。

 筆者も季節性のより2020年Q4を上回らずコンセンサス予想と大きく乖離はないものだと予想していたため、決算の強さに驚きました。

業績

 上のグラフが四半期ごとの「売上高と粗利益率の推移」と「部門別粗利益の推移」になります。売上高は年々順調に推移しており、特にコロナウイルスの巣ごもり需要によるオンラインショッピングの増加により2020年Q2から爆発的に増加していることがわかります。

 2021年Q1ではサブスク部門の売上高が増加(+14%)し、マーチャント部門の売上高が微減した(-4%)ため、全体の売上高は2020年Q4と比較して増加しました(+1%)。サブスク部門の増加要因として、コロナを機にオンラインストアを作成した企業が本格的に導入するためにグレードをアップしたためであると考えられます。また、粗利益は高収益であるサブスク部門の売上高が増加したため、前期比(2020年Q4)+10%と大きく増加しました。

 サブスクリプション部門の売上はオンラインストアサイト事業者からのサイト使用料であるため、季節性もなく毎四半期で連続して増加しています。一方、マーチャント部門の売上はShopifyのサイトでの取扱高によって変動するため、季節性(クリスマスなどによりQ4の売上が大きくなりQ1では閑散となる)がありQ4からQ1にかけて落ち込む傾向にあります。

 サブスクリプション部門の粗利益率は約80%と高収益となっており、利益に対する割合は約50%と大きい割合を占めています。時期などに左右されることなく安定して収益を上げることが出来るため、事業の安定性に大きく寄与しています。一方、マーチャント部門の粗利益率は40%前後とサブスク部門に比べると低い数値ですが、売上高が増加すると共に規模の経済が効果を発揮し、粗利益率が少しづつですが上昇しています。また、売上高に占めるマーチャント部門の割合が年々増加しているため、粗利益に占めるマーチャント部門の割合も年々増加しており、2021年Q1には50%以上を占めるまでになっています。

株価

●2021/4/29現在 

 ・株価   1233.07$

 ・時価総額 1530億$

 ・PSR   39倍 (今期売上高×4=売上高で計算)

ショッピファイの2021/4/29現在の株価は1233$と2020年頭の400$から3倍近く上昇しています。グロース株でよく用いられる株価評価指標のPSR(時価総額/売上高)は39倍とかなり割高な水準となっています(平常時では成長率が40%を超す銘柄でPSR20~25倍程度)。また、ショッピファイは2021年の通期売上高はガイダンスの発言や売上高推移から47億$程度と予想できるため、成長率は30~40%程度と考えられます。そのため、今後の成長が期待されるものの、現在のバリュエーションはまだまだ高いと言わざるを得ません。

 長期的な成長を見越して長期間の保有を目的としている場合であれば個人の自由であり問題はありませんが、時価総額が大きく株価水準の高い今、短期的な値上がりを目的として保有することはオススメできません。

今後の見通し

 2021年は各国でワクチン接種が進み、人の移動が活発になり経済活動が正常な状態に回復することが見込まれます。そのため、一般消費者の支出がオフラインの小売やサービス(百貨店や旅行、アクティビティ)に回帰し、オンラインでの購買ペースは2020年に加速したペースから正常な状態に戻ることが予想されます。

 これらの情勢を加味し、ショッピファイの成長率は2020年からペースを落とした成長率になります。しかし、サブスクリプションの売上高増加は2020年の増加数を下回るものの、2020年以前の増加数を上回ると予想しています。

 一方で、本来はQ1からQ4に向けて売上高が増加していく(季節性によるもの)が、ワクチン接種によるオフラインへの支出回帰によりQ1からQ4での売上高が大きく変わらない可能性があるとコメントしています。

 また、Shopifyはイノベーションの拡大による事業成長のために積極的な投資を進めていく予定です。そのため、営業費用が前年よりも増加するため、営業利益は2020年の水準を下回る予想となっています。

 上のグラフは2020年の事業者別オンライン売上高比率です。Amazonが全体の39%と圧倒的な存在感を放っていますが、Shopifyも8.6%と2番手につけAmazonを猛追しています。

 近年、Amazonの様な色々な製品が一挙に集まったモール型のECサイトから離れる動きが散見されます。理由としてAmazonで商品を購入した際には、〇〇社のA製品を買ったという感覚がなく数ある中のA製品を買ったという感覚になるため、ブランドロイヤリティが高まらないためです。そのため、特にブランド力のある企業ではShopifyを利用し自前のECサイトを利用するケースが増えています。このような動きや副業などによるECサイトの立ち上げが活発化することでShopifyの事業がどんどん成長していくと考えています。

 また、最近ではSNSとの連携を進めており、SNSネイティブ世代の若者を取り込む機会を得ることができ、今後の売上成長が期待できます。

 コロナブーストが無くなり2020年の様な爆発的な成長は期待できないものの、オンラインショッピング市場は今後も伸びることが予想されており、その中でもShopifyは今後も順調に伸びていく企業だと思います。

まとめ

・2021年Q1の決算はポジティブサプライズ

 売上高、EPS共に予想を大きく上回る

・2021年の通期見通しは

 2020年の売上成長を下回る予想

・現在の株価の水準は割高

 PSR=39倍、2021年成長率30~40%(筆者予想)

コメント

  1. […] […]

  2. […] […]

  3. […] ショッピファイの前期決算まとめ記事はこちら 【SHOP】2021年度第1Q決算発表 ショッピファイ(Shopify)ショッピファイ(Sh… […]

タイトルとURLをコピーしました